ちょっと前のわたしたち

【No.322】3月5日 Norie * 【No.323】3月13日 かおる
【No.324】3月19日 Taka

 

No.324

3月19日 Taka (東京)

3月も下旬に突入して、桜便りが待ち遠しい今日この頃。
少しずつ少しずつ暖かくなっていく季節に、
なにか新しい出会いや出来事が始まる予感でワクワクするのは今も昔も変わらない。

とはいえ、
最近の私は、『春眠暁を覚えず』。
眠くて眠くて、
日々、朝の葛藤から始まっている。

めまぐるしい忙しさだ。
1日は、仕事とプライベートの時間で構成されているものの、
プライベートを大きく分けると、
睡眠、家事、1人の時間、誰かと遊ぶ時間。

そこに最近、2人の時間が加わった。
入籍したのだ。
互いの職業柄、2人の時間を見出すのは簡単なことではない。

2人が毎日、絶対的に割かなければならないのは、
睡眠と仕事の時間。
そして私は、
一人の時間と友達と会う時間も、
週に1度もしくは2週に1度は割きたいところ。
これがないと自分のバランスが保てない。

家事はそれらの全ての合間にちょこちょことやれる。

じゃあ2人の時間は?

と考えると、無い。
でも、今後はこの時間こそ最も重要な項目となるはず、
ということで、

実は、毎夜深夜3時、4時、
彼は遅い夕食をとり私は横で1日の出来事を話す。
話しているうちにウトウトして、
気がつけばけたたましくなる目覚まし時計に起こされている。

時間の配分というのは非常に難しい。
何も考えないで過ごすと、
無駄に時間だけが流れていく。

そんなこんなで当面の私のテーマは時間のやりくりとなりそう。

な~んて言ってはみたものの、
満開の桜の木の下でお酒でも飲めば、
「ま、いっかー」
と、なりそうな気も。

時間の配分には、
お酒に飲まれる時間も組み込んでおかなければならないか、な。

 

No.323

3月13日 かおる (マドリード)

 3月9日、スペインの総選挙があった。

 4年に一度の首相の座が左右されるこの選挙、4年前には右よりのPP(民衆党)政権から左よりのPSOE(社労党)に政権交代が起こった。 この2004年の選挙では予定されていた投票日の直前にイスラムのテロでスペイン歴史上最大の惨事が発生するという非常事態となり、投票は数日後に延期された。

 この数日の間に、政府が行ったテロに関する発表に多くの国民が反発して抗議運動を起こし、事件前は優勢に見えた与党が得票予想を覆されるという、犠牲者に失礼な言い方をこの場で許していただくと、ドラマチックな展開の後に現政権が成立したのだった。

 さて、自分の政治的傾向をかなりはっきり表明するここでは、私の周囲ではほとんどといってよいほど「政治的な右」を嫌う。 おおよそ、多くの欧州の国の一般市民が持つ政治的傾向なのだろうと思うけれど。

 そんな現政権支持の周囲が多い中でも、やはり物価の上昇で現政権に不満を持つ人も多く、増え続ける外国人(自分も入るのだけれど)に嫌気をさす人たちも多く、興味津々(興味だけでなく、とうぜん自分の生活に直接反映されるのではあるが)でこの選挙戦をチェックした。e2008

 正式に選挙戦の火蓋が切って落とされた後に企画、放映されたディベート番組、2大党首(つまりどちらかが次の首相になることが決まっている人)の一騎打ち討論、などなど、見ていると論議のすれ違いや勝手な解釈、不毛な言い合いにいらいらすることもあるのだけれど、結構「我ながらよく見たよなぁ」と思うほど見たと思う。

 そして、選挙直前。4年前の選挙と同じではないが、今度はETA(バスク独立を目指す過激派テログループ)によって選挙2日前に犠牲者(1人の元市議が暗殺された)が出るという事件が発生し、選挙戦の最終締めくくりはその犠牲者追悼のため尻切れトンボで終了した。

 結果は現政権、PSOE(社労党)が過半数に満たないものの議席を伸ばし政権を保持。 反対勢力も政権を取れない敗北ではあったけれどやはり議席を伸ばし大きな勢力を持ったまま、対立することになった。

 が、2大政党のどちらも(とうぜん、政権を賭けた勝負で敗北した政党にはそれほどの明るさはないにしても)にこやかな会見を行い、なんとなく「お祭り騒ぎ」が終わった感じ。自分が乗せられていただけ、かもしれないけれど。

 見ていたテレビ局がそうであったのかもしれないが、報道もなんとなく、にこやか。どこかの党の人が言ったのか、コメンテータが言ったのか、定かではないのだけれど、「投票という民主主義の権利を謳歌する日」というような表現がふと、心に残った。

 選挙権を持ってそれほど長い間日本にいたわけではなかったけれど、日本にいた当時はこんなに選挙に興味を持つことはなかったのに、勝手なものだ。 選挙権がないと、「選挙権があれば、今日は投票に行ったのに」などと思うのだから。 しかも、在外投票ができるようになったというのに、一度もその権利を行使していない。 でも、やはりあの「xxxにお願いします」と名前を連呼する選挙カー、タスキ、選挙ガールみたいなコンパニオンを連れているのが日本の選挙運動なら、またちょっと気がうせるかも、しれない。

No.322

3月5日 Norie (バリャドリード)

のところ、本当に暖かくて春のような日々が続いている。 もう3月だから春と呼んでもよいのだけど、こんなに陽射しの強いことは今までなかったように思う。 やはり地球温暖化の影響か。 そういえば、今年の冬はそんなに寒くなく、雪も一度も降らなかった。 おまけに雨もほとんど降らなかった。

 水不足や、夏以降の農業関係の問題は十分に予想できるものの、暖かいと個人的にとても気分が楽になる。 公園では、はしゃいだ子どもたちが飛びはね、周りで大人たちがいつまでもおしゃべりをしている。 スペインの中で、一番好きな光景だ。 折しもアーモンドの花は満開。

 八百屋にもイチゴやサクランボなど、旬の果物が並び始め、時期を追うごとに値段も安くなる。 もう少しすると、グリンピースやアスパラガスなどの春野菜が美味しい季節だ。 ファストフードといえばハンバーガーかピザしかなく、中華の宅配はあるものの、日本のそれとは似ても似つかないレベルなので、滅多に頼む気もおこらないスペインでは、日々、材料を洗って切ってというところからお料理する人が大半だと思う。

 スーパーに行けば、カット野菜や、ミートボールなどの半調理品も売られるようになってきたし、上手に缶詰や冷凍食品を利用すれば料理の手間も省けるのだろうけど、やっぱり食材から買ってきたものの方が美味しいので、お料理するしか仕方がない。

 それでも最近は、レタスに虫がついてるなんてことは滅多になく、ほうれん草も泥なんてかけらもついてないから下ごしらえが随分楽になったと思う。 5年くらい前までは、レタスに青虫や卵、小さな虫は当たり前。 ほうれん草は泥だらけのまま売られていたので、一枚一枚丁寧に葉っぱを洗わないと後でじょりじょり大変なことになっていたものだ。

 便利になって楽になる分、本当に美味しいものを食べられなくなってくるような、そんな予感もする今日この頃。

 

 

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