ちょっと前のわたしたち

【No.320】2月8日 Meche * 【No.321】2月19日 Maki

 

No.321

2月19日 Maki (横浜)

う10日くらい前の話なんだけど。
残業&少し買い物をして21時頃に帰宅すると、母が開口一番、大慌てで私に言った。
「大変大変、大変なのよ~!」

こういう時、母の説明はいつもまわりくどいので「とりあえず結論を先に言って!」と聞きだすと・・・
「スペインに電話をしなさい」だと。

どうやら、こういうことらしい。
19時頃に母が1人でいたら電話がなった。
出ると、スペインから私宛ての電話。
女性の早口で「Maki?」と聞かれたそうな。

今までに何度か、スペインに住んでいた時のホストファミリーから突然電話がきたことはあった。
母が出てしまったこともあったけど、いつも私がちょうど家に居たときだったので、なんとかなっていた。
でも今回、スペイン語はもちろん英語もろくにできない母は1人で超パニック。
女性の声だったので、何度かうちにかけてきたことがある超早口のルクレというおばあさんか?と思って「ルクレ?」と聞いてみたら、
「No、☆※◇○・・・」と。
うーん、ノーというからルクレではないらしい、でもなんと言う名前かは聞き取れない。さあどうしよう。
そうしたら、向こうが女性から男性に代わったんだと。
「ロベルト」という名前を何とか聞き取れた母。
マドリードでのホストファミリー2軒のうち、2軒目のほうのパパだ。ということは最初にかけたのは奥さんのアナのはず。

とりあえず誰だかはわかった。あとは私がいないことだけでも伝えなくてはと思った母。

「ノー、マキ、ビジネス」 (マキは仕事でいない、と言いたい母)
「ツー アワー、マキ、テレホン」 (2時間後くらいにマキから電話させる、と言いたい母)
「えーと」とか「あのー」とか日本語を交えながら必死にカタコト英単語で頑張ったという。

そしたら向こうも何とか理解してくれたようで、「オーケー」とか言ってくれたと。
で、最後に念のためもう一度名前を聞いたそうだ。
「ミスター・・・ロベルト?」
「Si!」(そう!)
あっぱれ、母上。それだけ聞ければ大したもんである。
(っていうか、名前聞いておいてくれてよかったー!)

それにしても、実はこのロベルト、日本語勉強歴10年近いんですけど・・・。
だからアナも電話を代わったんだと思うんですけど・・・。
ねえロベルト、せめてカタコト日本語で電話くらいできるようにしようよ・・・。
まぁ、PCオタクで文字オタク、漢字は読めても会話はさっぱりな人だからねぇ・・・。

 

ってなわけで、久々なので昔のアドレス帳から電話番号を引っ張り出してきて、いざ、アナ&ロベルト宅に電話・・・しようと思ったら。
数年ぶりの久々の国際電話なので、最初に何番をつけていいかわからない。(笑)
うちって国際電話安くなる契約の番号何番だっけ~とまた大騒ぎ。
ようやくNTTマイラインの010+国番号でよいことがわかり、21時半近くになって(母の言った“2時間後”ギリギリ)無事に電話。
しばらくスペイン語から遠ざかっているので、しゃべれるかな~とドキドキしながら、国際電話独特の「プーーッ」という長い呼び出し音が途切れるのを待つ。

「オラ(こんにちは)~久し振り、マキだよ~。ロベルト、今日うちに電話した?」
「うんうん、したした。アナが用があって話したいって言ってたからかけたんだけど、今アナちょっと出ちゃったから30分後くらいにまたかけるよ」
そしてすぐ「じゃあまた後でね~。」ガチャン。

あっという間の電話になんだか拍子抜けしながら、待つこと30分強・・・。

再度かかってきた電話を取ると、アナだった。
「マキだよー」というと、
「Maki~!Por fin!Por fin!」(やっと!やっと!マキが出た~!)と大喜びのアナ。

いやあ確かに長い道のりでしたからねぇ。

なんでも、今までこのファミリーとのメールはいつもダンナのロベルトがしていたんだけど、
アナはやっと自分自身のメールアドレスを持ったので、早速私にメールしてみたところ、古いアドレスに送ったためエラーになってしまったので、今のアドレスを教えて欲しいという。
うーん、でも私新しいアドレスに変えたときにロベルトにメールで知らせたはずなんだけどなぁ・・・まぁいいか。
私のアドレスは電話で口頭では伝えにくい綴りなので、アナのアドレス(これは超簡単)を聞いて、私からメールをすることにした。

最近ほんとにスペイン語から遠ざかっていたので、電話はもちろん、スペイン語メールも久し振り。
スペイン語キーボードに切り替えて打ってるんだけど、アクセント付き文字やスペイン語特有の記号の場所も忘れていてタイプミスばっかり。
もちろん単語も忘れてるから辞書をひきひき。
気がついたら近況報告のメールを書くのに2時間もかかっちゃいました。

かなり遅くなってなんとか送信すると、10分もしないうちにアナから返信が。
向こうも色々近況を書いてくれていた。

「まだ話してなかったわよね、私とうとう仕事始めたのよ!」
と嬉しそうに書いていた。

「あ、でもなりたかった教師じゃないの。音声本を作る会社でナレーターをやってるの。自分の自由な時間もできたし社会的立場もよくなったし、すごく楽しいのよ~!今は目の不自由な学生向けの科学系の専門書の音読がメインなんだけど、いずれは外国映画の吹き替えとかもやれそうなのよ~!」

「長女はこの前14歳の誕生日だったのよ。14歳よ、14歳!信じられる?下の娘たち2人とダンナは相変わらずよ。マドリードの同じ小学校に行ってるわ。ロベルトも相変わらず日本語の勉強してる。電話じゃ話せないのにねー。」
「家はもう汚くてボロボロだったから色々リフォームしたのよ。今はどの部屋もすっかり綺麗になったの。バスルームも今までよりちょっと小さいけど新型で快適よ。ぜひ見にこなくちゃダメよ!」

そんな感じで、いろんなことが書いてあった。
おませに成長している美人の娘たち、相変わらず部屋にこもってPCに向かってばかりのロベルトなど、みんなの様子が目の前に見えるようだった。

彼らの家に滞在して、帰国して早7年。その後、旅行で訪問したのもすでに3年前。
思えば、滞在中、年の近いアナはステイ先のママというより姉のような存在だった。
一緒に市場に買い物に行ったり、キッチンで料理をしながらスペイン語を教わったり、お互いの国の文化の話、家族の話、趣味の話、お洒落の話、恋愛の話・・・アナとは楽しいこともつらい悩みも、お互いにいろんなことを話した。

教員免許を持っていて、生物教師になりたかったのに、当時は娘3人がまだ小さくて、家事育児に追われて試験を受けたくてもできなかったアナ。
料理好きでグルメなのに、偏食のダンナと娘たちのためにいつも苦労してたりとか、読書もお洒落も大好きなのに、なかなか自分の趣味や身だしなみにかける時間がなかったアナ。
そんなアナの苦労を知っているからこそ、念願の仕事を始めて喜んでいるアナの気持ちが何だかすごくよくわかった。

なかなか簡単に会うことはできないけど、遠い海の向こうの国で、こうして変わらずに大事な“家族”でいてくれる人がいる。
それがすごく嬉しい。

彼女のメールはこの言葉で結ばれていた。
「Estaremos en contacto.」(これからいつも連絡とっていきましょうね)

アナ、これからもこうしてメールで色々話そうね。
そしてまたいつか遊びに行ったときには、綺麗になった部屋でカフェ飲みながら、他愛ない話をしようね。

そんな嬉しい“スペイン語三昧”な夜でした。

 

No.320

2月8日 Meche (京都)

い師さん恐るべしっ!
Takaさん担当の“最近のわたしたち”は、とっても幸せな報告でした。 ふむふむ。 ちょっと早いかもしれないけど、おめでとうございま~す♪

 そういえば、友人の結婚も我家のもろもろも見事に当ててくれたうちの占い師さん、「2008年にあなた結婚しますよ」と言っていたけど、今のところ、報告できるようなことはな~んにもありません。 ちっ! しかたないので、違うことを書くことにしよっと。

 しょっちゅうここでも書いてるように、残念ながら、長いことスペインに行ってません・・・。 だから、変わっていくスペインの様子を、遠く日本で小耳に挟みながら寂しく過ごしてる私は、「スペインってば相変わらずねっ」ていうのを見聞きしちゃうと、とってもうれしくなります。

 この間“TVE・スペイン国営放送”をみてたら“Los hijos de Babel・バベルの子供達”という、歌手になりたい外国人が競い合いCDデビューをめざす“スター誕生”のような番組をしてました。

 ふと見ると、画面の端っこに“canta en directo・生で歌ってます”と表示が。

 そう、スペインの音楽番組はたいてい 口パク。 不自然すぎるぐらいもろに 口パク。 なのにこの番組は“en directo・生”。 そりゃコンテストなんだから 口パク は無いよね~と、挑戦者達の歌を聴きながら「うまい!」「イマイチ!」と夢中になってると、ゲストが登場! 盛り上がる会場! 歌が始まる! んっ、不自然!?????

 なんと、今まで画面のすみにでていた“生で歌ってます”の表示がないっ!

「なんでプロがこの期におよんで 口パク やねん! 後ろのバンド必要ないやん!」とおもいっきりの突っ込み! そう、だって関西人ですから。 でも、観客はすご~い盛り上がり! そう、だってスペイン人ですから。

 変わらずにいてくれてありがとう、スペイン! 正直どうかと思うけど、最高です!!!

※追記
TVEの日本での放送が3月で打ち切りになります・・・。 なんでやねん! 私の小耳はどうしたらいいねん! あほ~っ、○○○(←某TV局)! 正直ほんとに、最悪です!!!

 

 

ちょっと前のわたしたち

2010年2010年7月2010年6月2010年5月2010年4月2010年3月2010年1月

2009年2009年12月2009年11月2009年10月2009年9月2009年8月2009年7月2009年6月2009年4月2009年3月2009年2月2009年1月

2008年2008年12月2008年11月2008年10月2008年9月2008年8月2008年7月2008年6月2008年5月2008年4月2008年3月2008年2月2008年1月

2007年2007年12月2007年11月2007年10月2007年9月2007年8月2007年7月2007年6月2007年5月2007年4月2007年3月2007年2月2007年1月

トップに戻る

 

 

e-mail address: info@arrobaspain.com
Copyright (c) 2000-2016@Spain all rights reserved.