ゴールデンウィークにスペインへ行こうと思った。 昨年秋にとったマイレージのチケットをキャンセルした分がまだ使えたから。 でも、いざ日程を決めて、キャンセル待ちだった飛行機の区間も無事にとれたという連絡が入った頃には、なぜか気分は実家のある鹿児島に帰りたい〜となっていた。
迷ったあげくに急遽、鹿児島に帰ることにした。 今回、キャンセルしたマイレージは9月中旬まで有効ということで、9月8日出発の予約をあらたに入れなおした。 まだキャンセル待ちの区間があるが、仕事関係にも先手を打ってその旨を伝えた。 決定だ!
そうそう。 帰省のその日、飛行機に乗って気がついたことがある。 約1時間半の空の旅。 なんと、お尻が痛いのだ! 実は、数ヶ月前に、尾てい骨にひびを入れてしまった。 家の近所のERでレントゲン検査をしたところ、「あらららら、なんでまたこんなところを……」と同情された。
尾てい骨にひびが入ったからと、なんの手当てができるわけではなかった。 痛みを薬で抑えつつ、自然治癒を待つだけ。 とはいえ、自然治癒には下手したら3年ぐらいかかるかもなどとおどされた。 今年に入ってから、手足に火傷もしていたし、本当についてない。 と、いうより、注意力不足の自分が情けなかった。
まぁ、そんなこんなで、飛行機にのってから気がついたのだ。 今回のスペイン行きはキャンセルして正解だったこと。 とてもじゃないが、長時間、椅子に座り続けているという体勢はいまの私には無理。 椅子の上に正座でもしていればまだ少しはいい。 でも、“楽“を求めて、どっかーんと社長座りなどしていたら、10分でお尻が痛くなる。
鹿児島は相変わらずのんびりしていて、海もきれいだった。 今回は、仕事もさほどしないですんだし、気分は良好。 毎朝、温泉に行き、昼から友達とドライブしたり、岩盤浴に行ったり。 そんななか、しつけのできていない愛犬2匹の散歩の途中で思い切り、転んだ。 「友達100人作るんだー」みたいな小学1年生ぐらいの子供たちが、「お姉ちゃん、大丈夫?」と駆け寄ってくれた。 うちのバカ犬たちは、走って逃げ、遠くで電信柱に立ちションしている姿が見えた。
両ひざ小僧に大きな擦り傷が出来た。 ついでに腕にも手の平にも。 その日、久しぶりに会った友達には、「わぁ、ひざ小僧の傷って小学校の頃以来じゃない? あの頃は、よく作ったよね!」と、懐かしがられた。
東京に戻ったら、ベランダのゼラニウムの花が満開になっていた。 水があげられずに、枯れかかっているのではと心配していたのだが、どうやら私の手は要らないらしい。
本格的に仕事を復帰したらあっという間に、いつもの東京暮らしに戻った。 ときどき、この歳になってもまだ自分が確立されていないなと思うことがある。 おだてられるとすぐに木に登ってしまう。 そして、深夜にはたと気づくのだ。 なんでこんな余計な仕事をしているのだ?と、げっそり。
そして、そのうさを晴らしに、近所で飲みまわる。 あっちでウナコパ、こっちでウナコパ。
“金を使わない客“
だから、客らしい扱いはあまり受けない。 ときどきカウンターを布巾で拭いていたりする。
そういえば来週、仕事で沖縄に行く。 沖縄と行っても離島だ。 宮古島、多良間島、石垣島、竹富島と行かなければならない。 でも、本当の目的地は多良間と竹富だけ。
「うっそー、飛行機の乗り継ぎがすごく悪いー」
「うっそー、ここでまた余計に1泊しなくちゃなんないよー」
「うっそー、ソフトバンクの携帯は電波入らないらしー」
職場で悲痛の声で叫んでみた。 たぶん、プライベートの仲間が近くにいたら、とっても嬉しそうだということがバレたところ。
すでに入梅している沖縄とはいえ、そんなところに1週間近くもいたら、もう東京には戻れないかもしれない。 戻らないかもしれない。 あー仕事が辛いーと今日も叫んでおこう(笑)。