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第5回 美術品の裏の世界 その2 その1 |
絵画や彫刻ってのは美術館に飾られていると、それは「芸術作品」だからと経済的価値を超越しているように錯覚しがちなもんだ。 でも、所詮は「モノ」であるわけだから相応の値段が付いて売買される。 そして、ものによっては億単位の価値がつけられるものである。 これが盗難の被害に遭わないわけがない。 日本ではあまりニュースにならないけど、ヨーロッパでは美術品の盗難はたまに見かける事件である。例えば、
当たり前だけど、ミサイルが飛び交うだけが湾岸戦争じゃなかった。 売り飛ばせば数億になることは確実な絵画作品を、いったい誰が持ち去ったのか。 クウェートに侵攻したイラン軍が略奪したか、それともどさくさに紛れてクウェート人が持ち去ったのか。 どっちにしてもスパイ映画のようなイメージが想像される。気分はもう 007!
ちょっと待て。 なんでクウェートで盗まれた絵がトルコにあるんだ? 裏ルートってやつ? 新聞記事によるとトルコの国立絵画館に展示されてるらしいけど、この作品がこれからどうなるのかが気になるところだ。 そのままトルコの所蔵になんのかな。 クウェートに返還されるのかな。
数日前の新聞にはこんな記事が掲載されていた。
殺人事件だよ。 こえぇぇ。 しかも、犯行現場であるアベル・マルティンのアトリエはマドリードの郊外、豪華な別荘地にあるらしい。 結論。 美術作品の盗難ってマンガの中の世界だけじゃなくて、我々が生きる現代にも意外と頻繁に起こる事件なのだ。 警備員もまばらな美術館に行くと、「これをちょっと拝借して・・・」なんて考えたくなることあるけど、インターポールに追われるのもちょっとなぁ(^^; 2000年11月25日 |
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