スペイン語のカタカナ表記の原則
- ORTOGRAFI'A DE "KATAKANA" -

2001年6月版

 

4.非カスティージャ語の表記

 スペインには、いわゆるスペイン語と呼ばれるカスティージャ語以外の言語(以下、「地方語」と書く)が使われる地域が存在するが、地方語使用地域に関連する表記においても、原則としてカスティージャ語での表記を優先的にとりあげ、そのカタカナ表記をおこなう。

 しかし、必要に応じて、カスティージャ語以外の言語での表記が優先されたり、カスティージャ語の表記に併記されることもある。併記をおこなうか否かは執筆担当者の判断にまかされる。以下の4-1.から4-5.にその細則を示す。

 

[ 4-1 ]

 地方語使用地域など比較的広範囲をさす地名は原則として注釈抜きで慣用またはカスティージャ語表記が優先(もちろん、例えば、バスク地方の地名の現地表記などについてHPの記事の中で執筆者が触れるのは自由である。他の地名についても同様。)

(例)

Alacant →  Alicante →  アリカンテ
Catalunya →  Catalun~a →  カタルーニャ
Eivissa →  Ibiza →  イビサ
Euskadi →  Pai's Vasco →  バスク (慣用)
Mallorca (Mallorca) →  マヨルカ(慣用)

 

[ 4-2 ]

 地方語圏の地名については原則として現地の表記を優先する。ただし、(A)その地域が日本人にとってあまりポピュラーでない。(B) その地方の主要な地名で、従来のカスティージャ語での呼称が定着している、などの理由で、地方語表記優先の原則を適用しがたいと判断される場合は、カスティージャ語表記を優先させてもよい。

[4-2-1] 主要地名のうち現地の表記を優先し、それのカタカナ表記をする地名

A Corun~a →  ア・コルーニャ
Figueres →  フィゲラス
Girona →  ジロナ
Lleida →  リェイダ
Ourense →  オウレンセ
Hondarribia →  オンダリビア

 

[4-2-2] 主要地名のうちカスティージャ語の表記を優先し、それのカタカナ表記をする地名

Bilbo →  Bilbao →  ビルバオ
Castello' de la Plana →  Castello'n de la Plana →  カステジョン・デ・ラ・プラナ
Donostia →  San Sebastia'n →  サン・セバスティアン
Gasteiz →  Vitoria →  ビトリア
Irun~a →  Pamplona →  パンプロナ
Orreaga →  Roncesvalles →  ロンセスバジェス
Valldemossa →  (Valldemossa) →  バルデモサ(慣用扱い)
Lizarra →  Estella →  エステジャ

 

[ 4-3 ]

  地方語圏の人物の名前については有名な人物で慣用的な名称を持つ場合は慣用優先。慣用が存在しない場合は原音をなるべく尊重し、それのカタカナ表記をおこなう。

 

[ 4-4 ]

 その他、地方語使用圏独自の文化に関する語彙についてはカスティージャ語に相当する語彙が存在するならそれを使ってもよいが、相当する語彙が存在しないなら、地方語の語彙を用いてそれのカタカナ表記をおこなう。

 

[ 4-5 ]

 地方語圏の地名表記については近年著しい変化が見られるので、スペイン国内の動きと日本でのその地名表記の認知度を両方考慮した上で、当サイトにおける表記の扱いを定期的に見直すことにする。



 

 索引   
1.スペイン語のカタカナ表記: 細則 (1-1.と1-2)

2.長音符号「ー」の付記に関する規則: 細則 (2-1.から2-7.まで)

3.スペイン語の各アルファベットのカタカナ表記に関する規則



4.非カスティージャ語の表記細則 (4-1.から4-5.まで)


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