1. 被害届の提出
最寄りの警察(COMISARI'A DE POLICI'A)に被害届を提出し、証明書をもらう必要があります。これはパスポートの再発行に必要ですし、場合によってはクレジットカードの再発行にも必要です。
警察の事務所は何カ所かありますが、主に被害の多い地域の管轄は以下の通りです。
CENTRO : Luna, 17 (Tel. 91-521-1236)
RETIRO : Huertas, 76 (Tel. 91-429-0994)
2004年の夏もスペイン警察は観光客の増加に伴い警察官の増員など警備強化を行います。 その一環として、スペイン警察では7、8月の8時から24時の間、日本語による電話被害届受付サービスを次の番号で行うということです。
902-102-112
また、何らかの事由により警察署に行かれた際、必要がある場合は、同警察署より上記の日本語電話サービスを費用警察署持ちで利用することも可能であるとのことですので、必要があれば警察署と相談してみて下さい。
2. パスポートの再交付
パスポートを盗られた場合には大使館で再交付の手続きをする必要があります。大使館の住所は以下の通りです。
Serrano, 109 (Tel. 91-590-7612)
大使館は土、日、スペインの祝祭日、日本の祝祭日が休館となります。
なお、日本の実家に連絡をして、実家の方からパスポートの交付を受けた管轄の事務所に盗難の届けを出しておくと、在西大使館からの確認が早く済むため、早く再交付を受けられる可能性があります。
また、すぐ帰国する場合には、仮の身分証明書を発行してくれる場合 もあります。いずれにせよ大使館に直接確認してください。
念のため、パスポートの再発行に必要な書類を次に示します。
1.盗難証明(現地警察で発行された物)
2.帰りの航空券(現在所有の航空券です)
3.パスポート用の写真3枚
4.身分を証明する書類(免許証、健康保険証など)
5.パスポートの番号と発行日
絶対必要です。探してください。これがわからないと、領事に相当怒られることを覚悟しておいて下さい。ですから、パスポートの番号と発行日は、必ず控えをとっておきましょう。
上記の書類を持って大使館に行きます。受付時間は10時から13時30分までです。なおツアーで来られた方は、まず、参加している旅行会社に盗まれたことを連絡して下さい。次は…、ありません。
旅行会社の方で処理してくれるはずですので、旅行会社の指示に従って下さい。
3. クレジットカード盗難、紛失の際の失効手続き 下記の各カード発行先へ本人が連絡を取り、氏名、カード番号、有効期限を伝え、カード失効の手続きをします。電話番号の900発信は、フリーダイヤルです。
AMEX | 900-99-44-47 | 24時間対応 | 無休 | 日本語可 |
VISA | 900-98-81-42 | 24時間対応 | 無休 | 日本語可 |
UCカード | 900-99-81-02 | 24時間対応 | 無休 | 日本語可 |
DCカード | 900-99-81-81 | 24時間対応 | 無休 | 日本語可 |
ミリオンカード | 900-99-81-24 | 24時間対応 | 無休 | 日本語可 |
NICOSカード | 900-96-81-78 | 24時間対応 | 無休 | 日本語可 |
ダイナース | 91-547-6508 | 月〜金 9:00〜17:45 | 日本語可 |
JCB(マドリード) | 900-31-40-27 | 月〜金 9:00〜17:30 | 日本語可 |
JCB (東京) |
00-81-422-40-8122 |
24時間対応 | 無休 |
日本語可(コレクトコール可)
|
MASTERS | 900-97-12-31 | 24時間対応 | 無休 |
英語・フランス語・ドイツ語など |
CITYBANK WORLD CASH | 00-81-44-541-4323 | 24時間対応 | 無休 | 日本語可 |
"YUCHO" WORLD CASH | 00-81-44-540-1770 | 24時間対応 | 無休 | 日本語可 |
CITYBANK CITY CARD | 00-81-44-520-1880 | 24時間対応 | 無休 | 日本語可 |
住友国際CASH CARD | 900-96-81-38 | 24時間対応 | 無休 | 日本語可 |
4. トラベラーズ・チェック(T/C)の盗難、紛失
下記の各T/C発行先及び提携銀行へ本人が連絡を取り、氏名、T/C番号を伝え失効の手続きをします。再発行の可否は銀行によって異なります。
CITY BANK | 00-1-813-623-1709 | 24時間対応 | 日本語可 | コレクトコール可 |
VISA | 00-1-410-581-5353 | 24時間対応 | 日本語可 | コレクトコール可 |
MASTER | 00-1-212-974-5696 | 24時間対応 | 日本語可 | コレクトコール可 |
AMEX | 900-99-44-26 | 24時間対応 | 日本語可 | フリーダイヤル |
トーマスクック | 900-99-44-03 | 24時間対応 | 日本語可 | フリーダイヤル |
5. 航空券の盗難、紛失
ツアー取り扱いの主管支店、営業本部に連絡をして指示を受けて下さい。航空会社の営業所及び主管支店、営業本部が営業していない時間には手続きができません。その場合には、別途ノーマルチケットを購入して予定便を利用し、帰国後手続きをしてください。
通常は、航空券発券元に連絡をし、各航空会社へ再発行の要請を行なって、現地の航空会社へ紛失、 盗難証明書、身分証明書を提出します。
次に、ツアーでない方がとる手続きを簡単に説明します。
帰国予定までに余裕があれば、帰りの飛行機は気にしないで済みます。しかし、帰国予定の前日に盗まれたなんて場合の処理です。できれば、パスポートの再発行と並行して処理して行きましょう。
現在マドリードから成田まで、ノーマルで片道ですと25万ペセタ程度でしょうか? この程度の出費はしょうがないと言われるのなら、それで十分でしょう。
格安航空券といえども、パスポートの盗難などの場合は通常再発券してくれます。ただし、これは現地の航空会社との交渉ではありません。航空券の発券元へパスポートの盗難のため予定していた便に乗れない旨を報告し、再発行の手続をしてもらうように依頼しなくてはなりません。
発券元とは、航空券の"ISSUED BY"と書いてある所に記入している会社です。発券元は航空会社に連絡を取り、再発行の authorization(認可)をしてもらいます。認可は、当該航空会社のマドリード事務所に連絡されます。
認可が来た時点で、再発行してもらったパスポー トと使えなかった航空券を航空会社の事務所に持って行き、航空券を再発行してもらいます。
問題はいつの便に乗れるかということです。これは、その格安航空券に見合った席が空いている時でないと乗せてもらえません(当然ですが)。 毎日運行されている航空会社ならばまだいいのですが、週2便や1便なんて話で すと、それなりに待たされることになります。
新しくノーマルの航空券を購入すると、たいてい次の便に乗ることができますけど…。
次の問題です。マドリードまでのキャリアー(その航空会社がマドリードまで飛んでいるのかどうか)を持たない航空会社の場合です。
例えば、ヴァージン航空、全日空というような場合です。この場合は、ロンドンまでの自社便の分だけ再発行になります。マドリードからロンドンまでの航空券は、自己負担しなくてはなりません。
滞在費用と帰国予定を考えて、どのように処理するかを判断しましょう。
マドリードの主な航空会社
JAL | 91-594-0299 | Luchana, 23, 6F, MADRID | 月〜金 9:00〜18:00 |
ANA | 91-310-0271 |
Plaza de Colo'n, 2, Torre de Colo'n No. 2 Planta 19-A, MADRID |
月〜金 9:00〜17:30 |
BA | 91-561-4884 | Pinar, 7, 5F-Dcha, MADRID | 月〜金 9:00〜17:00 |
AF | 901-11-33-22 | Torre de Madrid, Plaza de Espan~a, 18, 5F, MADRID |
月〜金 9:00〜17:00 |
IB | 91-587-8118 | Santa Cruz de Marcenado, 2, MADRID |
月〜金 9:30〜13:30 16:00〜18:30 |
6. スペインから日本へのコレクトコールのかけ方
1) 900-990-981(KDD日本人オペレーター通し)
2) 1008(スペインからヨーロッパ以外の外国)のスペイン電話局オペレーターを通し、
コレクトコールテープに従い言語を選択する。英語可。)
(以上、資料提供:近鉄)
7. 注意事項
1) 身分証明の常時携帯は義務ですが、パスポートのオリジナルを持ち歩く必要はありません。日本とスペイン両国間の協定で、カラーコピーで良いということになっています。カラーコピーを常時携帯してください。
2) クレジットカードの番号や有効期限、トラベラーズチェックの発行控えは、別に保管しておきましょう。
3) 日本人のパスポートを狙っている専門の盗人もいますが、たいていの場合は現金を狙っています。大金は持ち歩かないように注意すること。また、現金とパスポート、カード類は別々に入れておくことが大切です。
4) 旅行者傷害保険、盗難保険は掛けておくことをお勧めします。強盗にあって怪我をしても治療費が無料で済んだり、日本で還付を受けられたりします。また、貴重品に保険が掛かっている場合には、日本に帰ってから還付請求ができます。
5) 首を絞められたり、ナイフを突きつけられたりしたら身の安全が第一です。万が一の場合は、決して抵抗しないようにしてください。 なお、現金を取られるのは仕方がありませんが、カードや身分証明書を盗られると再発行の手続きが面倒です。常に現金とカード類は別の場所に分けて入れておくようにしてください。なお、これはあくまでも私の知人の場合ですが、カード類は返せと叫んで被害は現金だけで済みました。
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