レポート担当:Maki / 写真提供:清水理惠
 
■Salapipas写真展 Vol.1
2001年12月6日(木)〜10日(月)原宿・ギャラリーハセガワにて
■Mini-Salapipas写真展
2002年2月22日(金)ルーテル市ヶ谷センターにて

 @Spainメーリングリスト(以下ML)メンバー有志により、2001年12月に東京でスペイン写真展が開催されました。Salapipas(サラピパス)とは、その写真展の名前であり、このプロジェクトを計画・運営した事務局の名前でもあります。
 サラピパス結成秘話や写真展開催までの道程、今後の活動予定までを密着レポートしてみました。
看板

ことの発端 ■サラピパス発足 ■資金繰り ■会場探し ■写真一般公募 ■カタログCDR作成に向けて ■ハガキ・チラシ ■直前準備
写真展当日 ■サラピパスその後(ミニサラピパス展、銀盤プロジェクト)

■ ことの発端


 スペインをこよなく愛するメンバーが集まり、日々スペインの情報を交換している@SpainのML。そのMLで、2000年秋のある日、ふと写真の話が出たことが全ての始まりだった。
 話題は「スペイン旅行に持っていくカメラ」から、いつしか「自慢のスペイン写真」へと発展。話はどんどん盛り上がり、写真の話題だけで一日に何十通ものメールが流れるほどだった。中でも東京在住のメンバーの反応はすごかった。仕事でスペインの写真を撮っている人や、写真全般に詳しいメンバーがいたこともあって、いつもの溜まり場である渋谷のレストランでは、実際に写真対決らしきものまで行われ、その盛り上がりは尋常ではなかった。

 そんな盛り上がりの中で、一意見がMLに流れた。いっそのこと、撮りためたそれぞれの自慢の1枚、秘蔵の1枚、思い出の1枚を出し合って、スペイン写真展を開こうではないか!これだけの多彩なメンバーのこと、みんなそれぞれ素晴らしい写真を持っているに違いない。それを眠らせておくなんてもったいない!
 こうして、2001年のうちには東京で写真展を開催するという計画がスタートした。


■ サラピパス発足


スナック菓子サラピパス
プロジェクト名のもとになったスナック菓子サラピパス

 2001年2月3日。東京在住のメンバーを中心に第1回目の会議が行われた。
 まず、プロジェクト名は「SALAPIPAS(サラピパス)」に決定した。サラピパスとは、バレンシア地方で発売されている、ひまわりの種(ピパ)を使った新しいスナック。そのあまりの美味しさに惚れ込んだメンバーのアイデアで、“やみつきになるスペインの魅力”を表現すべく、今回のプロジェクト名に命名。

 また、こんなこだわり派ばかりのメンバーが考えたサラピパス写真展のコンセプトは、写真以外にもスペインらしさをふんだんに盛り込んで、スペインの空気が感じられるような楽しいイベントにしたい、そして、見に来てくれたお客さんにもスペインを好きになってもらいたい!という欲張りなものだった。
 スペインの写真を楽しむだけでなく、スペインワインやタパス(おつまみ)の試飲・試食も行いたい。もちろん写真展の題名にもなったスナック、サラピパスも手に入れたい。会場ではスペイン音楽をバックに流すのはもちろん、ピアノやギターの生演奏、フラメンココンサートなどのイベントもやりたい!

 ・・・しかし、そんな写真展を実現させるためには、課題は山積み。
 実行委員として名を連ねた総勢13名のメンバーは、毎月第一土曜日には定例会議のために集結。また、サラピパス事務局連絡用メーリングリストと写真展準備WEBサイトを開設し、写真展開催に向けて着々と動きはじめた。


■ 資金繰り


 あくまで有志の写真展であり、当然入場は無料。しかし、こうした一大イベントを開催するにあたっては、色々な費用がかかる。この資金繰りが、メンバーにとっては一番の悩みの種であった。まず、問題は会場費。東京のレンタルスペースをおよそ1週間借りるとして、大まかに見積っても10〜15万円。そのほかにも、写真の準備に関する費用、カタログ・ハガキ・チラシ作成費用、郵送にかかる費用など、すべてメンバーが自腹を切るのはつらい額である。「利益は望まないが、赤字にはしたくない」という気持ちで、メンバーは資金集めに試行錯誤した。

 まずはこの資金調達手段として、「サラピパス株」の形をとり、出展者を中心に出資を募り、会場予約の前金とすることになった。そして、写真展出展作品を広く一般公募し、メンバーを含めて出展者から一律で出展料を徴収。開催費用、特に展示に伴う写真加工料などに充てることになった。
 さらに、スポンサーを獲得しようということで、メンバーは企画書を片手に走り回った。その苦労の結果、現金であったり品物であったりと形式は異なるものの、スペインに関わるたくさんの会社・団体・お店からサラピパス写真展の趣旨に賛同してもらい、様々な形で協賛を得ることができたのだった。


■ 会場探し


ギャラリー・ハセガワ
会場となったギャラリー・ハセガワ

 この写真展にふさわしい所で、踊って歌って、食べて騒げる場所・・・そんな会場を、なるべくお金がかからないように探さなくてはならない。都内のレンタルスペースを調査し、いくつかの候補もあがり、いざ決定投票という直前に飛び込んできた一情報。それが今回の会場となった原宿のギャラリー・ハセガワだ。
 原宿でも一番賑やかな竹下通りから1本横道に入った所にある、一軒家の一階を改造したギャラリー。白壁に木柱という暖かみのある内装が不思議とスペインのイメージに合い、奥の一段高くなっているスペースはフラメンコなどイベントのステージとしてうってつけ。音楽も飲食もOKというフレキシブルさも、サラピパスにはぴったり。ほかの候補会場より狭いにも関わらず、ほぼ全員一致でここに決定となった。オーナー長谷川さん親子の暖かい人柄も、決めての一つだった。


■ 写真一般公募


 スペインの素晴らしい写真を持っているのは、きっとサラピパスメンバーだけではないはず!
 出展する写真は、メンバーの作品だけでなく、一般からも広く応募を募ることになった。WEB上にエントリーシートを設け、サラピパスWEBサイトや@Spainのサイトでも参加を呼びかけた結果、やはりスペインの魅力なのだろう、ついに一般エントリーが登場した。また、日本だけではなくスペイン在住の日本人の方からも多くの応募があり、素敵な写真がはるばる海を越えてメンバーのもとへと届けられた。
 着々と集まる出展作品は、どれも鳥肌が立つような、スペインの匂いに溢れた逸品ばかり。出展者数は総勢24名となり、メンバーはますます写真展への手応えを感じるのだった。


■ カタログCDR作成に向けて


CDRのデモンストレーション
CDRのデモンストレーション

 写真展のカタログとして、出展写真やコメントなどを収録したCD-ROMを作り、希望者には当日販売することになった。CDRというのが、いかにもインターネットのネットワークから生まれたサラピパスらしい。紙面と違って、出展作品以外の自信作も多数盛り込むことができる。しかし、ただ画像が入っているだけのCDRと思ってはいけない。こだわり派サラピパスメンバーの中でも、特にこだわり派なのがメディア班ことカタログ担当。彼らを筆頭に、メンバーは休日には何度も打合わせを重ね、写真展直前には合宿まで行い、見ごたえたっぷりのCDRが完成した。画面いっぱいのヒマワリのページからCDRをスタートすると、そこには数百枚ものスペインの写真が作者別、地域別、そしてランダム展示を選んで鑑賞できるようになっている。出展者の自己紹介やサラピパスの成り立ち、スポンサー紹介なども含めて、たった1枚のCDRによくぞここまで!と驚いてしまう出来栄えだ。、それを実現できるだけの、コンピュータに精通したメンバーであったことも大きなポイントだ。


■ ハガキ・チラシ

入り口 「せっかくの写真展、一人でも多くの人に見に来てもらいたい!」ということで、欠かせないのが宣伝用の案内ハガキやチラシ。作成にあたり、まずは写真展にタイトルをつけることになった。ただ「サラピパス写真展」では何の写真展だかわからないし、普通に「スペイン写真展」とするのも、こだわりのサラピパスメンバーにはちょっと納得がいかない。一度知ったらやめられない、不思議な魅力を持った不思議な国、スペイン。「闘牛・フラメンコ・パエージャ」だけではなく、いろいろな表情を持ったスペイン。そんな魔力にとりつかれたメンバーの思いが少しでも伝わって、その案内を手に取った人たちがみな見に来たくなるような、そんなタイトルが必要。
 メンバーはメール上でたくさんの案を出し、迷いに迷った投票の結果、「寝ても醒めてもエスパーニャ 〜サラピパス写真展〜」に決まった。このタイトルと共に、スペインらしいヒマワリなどの写真を自分達でハガキに印刷。
 また、写真展の詳細を載せたチラシには、サラピパスデザイン担当の手がけた素敵なスペインらしいイラストがいっぱい。手に取っただけでスペインを感じられるような案内状とチラシを片手に、各自の知り合いはもちろん、首都圏のスペイン関連の会社・団体・レストラン、学校、写真店、雑誌媒体などに手分けしてかけ合い、広告・宣伝に努めた。


■ 直前準備

 写真展が近づくにつれ、メンバーの準備は多忙を極めた。殆どのメンバーが本業の仕事から帰宅後、もしくはその忙しい合間に準備を進めていた。事務局メーリングには、一日に50通は当然というような莫大な数のメールが連日連夜飛び交い、明け方まで議論が続くことも希ではなかった。11月半ばには、千葉のメンバー宅で合宿も行われた。合宿宅ではコンピュータ精通メンバーの活躍により、5台以上のPCとその周辺機器が家庭内LANによって接続され、CDRカタログ最終仕上げを中心に、チラシの印刷やスキャニング、スケジュール調整など、夜を徹して作業が行われた。
 そのほかにも、休日にはいつも誰かの家で会議や作業が行われていた。出展作品のパネル貼り、タイトルカードの準備、会場への搬入・搬出の手配、当日のスタッフのシフト、イベント出演者との調整、備品調達、スポンサーとの連絡、アンケート用紙作成・・・直前準備で幾夜も徹夜が続く中、とうとう12月がやってきた。

 

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