参加メンバー
日本でスペイン・ファッションに携わる。今回のメインゲスト。
フラメンコにスポーツにアクティブに活動中。ファッション:ラストロ系?
ファッションには一言あり。おしゃれ大好きママ。 ファッション:チュエカ系?
スペインに住んで1年。なんでも好奇心。ファッション:ZARA、Mango系
こちらに9年。最近あまりかまわなくなってきた。(いかん..)当日もノーメーク。
司会
●まずは、スペインのストリートファッションをウォッチング!
じゃあね、まずは、若い子達のファッションをちょっと説明して。
ジャージ系統が多いなって思った。外出にもジャージで出かけちゃう。
そ、そ。高校生くらいの子たちね。特に。
日本にも一時期いたのだけれど、このごろ見なくなったよね。
あ、日本でもいたのね。こっちは常にっていうのか、それが普通。でもあれがおしゃれなの。メーカー物の、結構高いジャージを着てるのよ。
じゃあ、ジャージを着ないタイプってのは?
ピホ。いわゆるおぼっちゃん、お嬢さんファッション。マドリードでいうと、サラマンカ地区に多い。お金持ちなのね。
わかる、わかる。質のよさそうなシャツとか着ちゃってる。シンプルで、上質っていうやつね。アイロンもちゃんとあたってね。パリっとしてる。
男はトレロ系!(注:トレロというのは闘牛士を指す言葉なのだ。)
なになに、トレロ系って。
これ、ちょっとトラッドなんだけれどね、髪はちょっと長めでオールバック。後に撫で付けて、ジェルなんかで決めてる。で、パンツはスリム。ジャケットは皮のジッパーなんだよね。制服かって思っちゃうくらい、みんな。(笑)
こっちの男の子ってチェックのシャツ着てる子が多いよね。あれ、ちょっとダサイと思う。
(オイオイ、男のファッションになると盛り上がりかける...まあまあ、脱線しないで、女の子の話ね。)
ブランドを出しちゃうと、ZARA、MANGO系統が多い!適度に流行、過激過ぎない。
他に買うところがないんだもん。
でも、もう少し若い子はBLANCOとか、Stradivaruisね。
「パツパツ」ね。ストレッチのパンツにヘソだし。でもイヤらしくないね。
肉がでてても気にしなーい。なんでもオッケー。(笑)
ところで、こっちの女の子たち、スカートをはかないよね。
マドリードはまだ多い方よ、スカート。地方都市へ行くとみーんなパンツ。
でも今年、若い子はミニスカート、多いよね。ミニタイトにブーツを合わせるの。日本と一緒ね。みーんなおんなじ格好してる。
あ、モンクロア方面へ行くと特に多い。学生ね。
私は、こっちの若い人がロングコートを着ないのが目に付く。ジャケットも丈が短い。ロングコートを着るのは、おばさまっぽいね。
サラマンカ系はそういうの多いよー。それで、おばさまは毛皮コート。
ぷぷぷ。暑くっても着るのよねー。これでもかって感じで暑いのに。
●日本との違いは? 昼と夜の差!会社帰りの夜遊びしかできない日本からはウラヤマシイ...
じゃあ、日本と特にこれが違う!ってところは?
日本と比べて若い人の服の色が地味。昼と夜出かけるときのファッションが違うのも日本と違うところかな。夜のお出かけは気合が入っている。
そうね、わざわざ着替えるものね、夜のお出かけになったら。いったんシャワーして、ちゃんと髪も整えて出かける。
それがうらやましい。(羨)日本では会社帰りにちょっとお化粧直し程度だもの。
そうね、夜のお出かけはきちんとするね、結婚式なんかとくに。夜にあるお式はもう、絶対ドレス。
こっちでは結婚式にまずスーツって着ないね。
私、あんまり夜出かけないから、クリスマスの時期、ショーウィンドウにたくさんドレスが出てるのをみて、こんなのいつ着るんだ?と不思議に思ってたけれど、ちゃんと夜、着ていくところがあるんだ。ハレの日っていうか、差がはっきりしてるんだぁ。
TPOがはっきりしてる。
ZARAとかMANGOでも多いよねドレス。日本じゃ売っていないのだけれど。
それと、もう一つ日本と違うな、って思うのは、素材へのこだわりが少ないと思うの。合成繊維が多い。
高いセーターなんかもアクリルだったりするよね、あれにはがっかりね。
そうだ、コットンセーターってないよね。それと下着。日本はコットンを中心にしたものが多いのだけれど、こっちはもう、化繊ばっかり。見てかわいいものがあるけれど、着た感じがどうも心地よくない。
(やっぱり、日本は着心地にこだわるものが多いのかな。湿度も関係するかもね。あの湿度じゃ、化繊は暑いもの、やっぱり)
●日本のファッション、世界へ進出?原宿はファッション最先端。
原宿によくいるみたいなファッションね。あーいう感じで、わざと子供っぽい格好する人ってこっちにはいないよね。
でもね、あの原宿系って世界から注目されているらしいのよ。
だからね、チュエカ(注:マドリードのINな人たちの集まる地区)なんかじゃマネしてる人、結構いるよ。
スペインからファッション関係の人が来ると、みんな原宿に行きたいって言うね。あの辺りに出没する人たちも、そうやって注目されたり、写真撮られることを意識して、チカラ入ってるよー。
あと、日本語の入ったデザインって流行ってるでしょ。漢字とか。
そうそう、意味の無い漢字が入ってるの。
「阪急特急大阪まで30分」なんて書いてある、駅の看板をそのままモチーフにしてるの、見たことがあるよ。
私は「お茶のXX園」とかいうの、見た。外人からみたキッチュな日本ってやつ。「終戦後」なんてのもあった。(爆)
でもね、意味がわかっていないから時々、ヤクザみないな漢字の組み合わせを使ってたりするの。(笑)
(日本からジャパネスクTシャツ、持ってくれば人気者かも。)
●買い物には吟味を重ねて。なかなか買い物には堅実なスペインの人たち。
じゃあ、みんなの好きなお買い物ね。スペインの一般的おしゃれ人間、どこで洋服を買うのかな。
やっぱりZARA、MANGOだな。
でもね、悲しいかな、地方ではそれしかないの。私が好きなのは、チュエカのショッピングセンターで、怪しいんだけれど、お気に入り。BLANCOは最近あまり好きじゃないな。
私は仕事では時々ちゃんとした格好をすることが必要だったりするから、そういうときは、Cortefiel。定番はそこかな。あと、Benettonも覗く。定番以外は、ラストロ。あ、地下鉄に出てるお店でも。
私、地下鉄ショップ好き!時々Tシャツとか買っちゃう。特にGran Vi'aの。
そう。地下鉄のお店も当たり、はずれがあるの。Gran Vi'aのお店、いいよね。ほら、私、ちゃんと洋服を買いに行く時間がとれないのね。だからちょっと行きすがりにみて、買っちゃう。あんまり考えるほどの値段じゃないし。衝動買いしちゃう。
私、バーゲンでしか買わない女だわ。(笑)
バーゲンに行く時間が無いのよ〜、私。地下鉄はね、ほんと仕事の移動途中で買えるからいいのよ。
バーゲンは返品もOKよ。ちゃんと法律で決まっているの。
バーゲンの時期も日にちが経ってくると、返品されたものなのか、値札がちぎれたりとかしてるのがあるよね。ボタンがとれてるとかさ、ほころびがあるとか。
日本じゃまず、そんなのないよね。
破れたのでも売ってるからね。びっくりするよね。(苦笑)
あと、靴は El Corte Ingle's で買う。時間が遅くまでやってるし。それと、作りがしっかりしてる。私、酔っ払うと踊っちゃうから作りがちゃんとした靴でないと、壊れちゃうのよ。ここの靴は壊れない。クラシックなデザインが多いのだけれどね。壊れないのが一番。
納得。
私が服を買うのは、ZARA、MANGOかなやっぱり。一番の理由は近くにあるショッピングセンターのなかに入ってるから。
あ、みんな自分の住んでる近くで調達してるんだ。わざわざ洋服を買う目的でどこかまで出かけるってあまりしないよね。
私は行くよ〜。安い店を探して。アウトレットやシーズンオフを扱うお店。
そうね。バーゲンの時期はシーズンの終わりになるけれど、シーズンのものをバーゲンで買っても、次の年にも着れるからいいよね。
日本ほど流行の境目がはっきりしていないよね。日本だとハッキリ去年の流行、ってわかるものは買えない。
でも、ほら、流行りよりも、自分たちのスタイル、まあ経済的なランクでもだいたい決まった格好があるしさ。最初にでてきた、ピホとかね。
あんまり流行に左右されないね。自分たちの大げさだけれど思想の傾向とか、社会の位置付けとかでする格好が違っていたりする。ファッションをみたら、どういう傾向の人かってわかったりする。
●お年寄りもおしゃれ。男性もおしゃれ。
じゃあ、ちょっとウォッチングの対象を変えてみて、年長者のおしゃれは?
じゃーん、特徴はブラウス。化繊のテロテロ生地でゆったりしてるの。あれ、おばさんクラスの定番。
私は日本から比べるとみんなおしゃれでいいな、って思うよ。ちゃんとお化粧してアクセサリーつけて、マニキュアもして、着ている色もきれい。
そーか、若い子はお金を持っていないけれど、そのままできれいって判ってるから、あまりごてごて飾らないんだ。ほら、だからブランドで飾り立てるとかもしない。
洋服にお金かけるよりも、ほかにしたいことに費やすって感覚だな。大体持ってる洋服の数が少ないもの。私は日本では持っていないほうだと思ったけれど、こっちの人に比べたら、いろいろ持ってるなぁ、って思うよ。
おんなじ服を繰り返し着てもかまわない。見栄をはらなくっていいから。
それでも、やっぱり選ぶときはしっかりしてるよ。たかが1000ペセタのシャツ選ぶときでも真剣だもの。ほんとに気に入ったものを選び出す執念。彼氏と選んだりもしてる。
試着室に男の人がいるって、ちょっとびっくりしたことがある。
男の子がお母さんと買い物にってのも多いよね、あれもびっくり。
それも17,8くらいの子。
そうよっ。スペインの男はママ好きだもん。(ちょっとふてる)
私、こっちのおじさんたちがおしゃれだと思うな。日本と比べて。シャツやジャケットの色も豊富できれいな色あいを着てるし。
しょぼくれサラリーマンスーツがないのよね。(笑)
トレロ系、馬具から発展したブランド、El Caballo。仕立てがいいし、ああいうところの服をすらっと着れる男の人って素敵。女の人もきれいに着こなす人はとても素敵。でも、大衆向けに作っていない。ちょっと上流向け。悔しいけれど、私は似合いそうにないから買えない。(涙)
●スペインの小物お薦めはやっぱり靴ね。
おばさんの話はすぐに飛ばされて、また男の話になるのだ。要するによく見るのはそっちってことかな。じゃあ、小物はどうかな。
遊びの安くてかわいいバッグがたくさんある。
靴もね!皮が安いからかな。
日本みたいにおしゃれ重視じゃなくって、歩きやすい靴を買うよね。
日本はハイヒールが多いけれど、こっちは少ないよね。ブーツも。歩くことを考えた靴ね。石畳だし。
疲れちゃうもの。歩くための靴とおしゃれの靴は別。だから、おしゃれするときは履いても普通に歩くときは履かないね。でも、ヒールの靴はみんな持ってることは持ってるよ。
私はね、バッグは日本の方が種類が多くてかわいいものが多いと思うよ、今は。最近安いもの。
皮のバッグでは、ちょっと年配向けの物ではこっちの方が安いのかな。
じゃ、やっぱり靴かな、こっちでお買い得は。1万ペセタだせば良いのが買えるもの。あ、そうだ、こっちは靴、みんなきれいだね。そんなに良い格好してなくても、靴はそこそこきれい。
日本で足元を見るって、あれね。
げ!私、今日古ぼけたの履いてるぅ〜。(涙)
普段のお買い物、普通の生活でのファッション。参考になれば幸いです。
…このコーナーでは、こんなことを話して欲しい、というテーマを募集しています。
不定期ですが、今後も連載予定です。
テーマ希望は info@arrobaspain.com
まで......
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