「プレステージ号の重油流出事故のニュース」(2002年11月18日)
(新聞による発表) |
日曜日の昨日、SEO/BirdLifeにより召集された50名のボランティアは、プレステイージュ号重油汚染による鳥類への影響を見きわめるため、ガリシアのコスタ・デ・ラ・ムエルテの清掃を行った。
重油が付着していた鳥は、トータルで18種、250羽見つかった。 最も被害の大きい種は Larus cachinnans、Larus
fuscus、Phalacrocorax aristotelis、Larus ridibundus、Sula (シロカツオドリ)、そして
Alca torda (オオハシウミガラス?) であった。 他に、Uria aalge、Puffinus puffinus への被害も大きい。これらの鳥類のほとんどが、季節移動中でガリシアの海岸に来ており、スコットランド、イギリス、フランスで巣作りをする。考慮すべきは、現在は渡り鳥、特にAlca
torda (オオハシウミガラス?)、Uria aalge 等、Alcidae 系の鳥の移動時季のまっただ中であり、更に、現在コスタ・デ・ラ・ムエルテには、その豊富な食資源により、冬をこの一帯で過ごす鳥が偶発的にやって来ている最中である。 環境評議長は、SEO/バードライフ会長を通し、各自然保護団体からの援助や、被害を最小限に収める努力を惜しまないボランティアの助力に対し、感謝の意を表明している。 WWF/Adenaでは、この度船の採った進路が、被害を受ける海岸面積を最大規模で危険にさらしてしまったことを危惧している。 WWF/Adenaが行ったおおまかな計算よると、今年のガリシアの漁業・海産物業界の損失は、1億ユーロを超える見通しである。クリスマス時季に貝類採集者一人当り2500ユーロの収入があることを考えると、現在見積もりされている補助金は、認められる額とは言えない。 最初に洩れた重油3000トンのうち海岸線へ到着したのはほんの一部であることを考えると、社会や環境への問題は今後も増え続けることになる。小規模漁業の禁漁に伴い、一連の漁業船団もそれに加わることとなった。これにより公式筋の言うこの度の「小さな環境破壊」が産み出した損失は更に増えることになる。 WWF/Adena海洋プログラム責任者のホセ・ルイス・ガルシア・バラス氏は言う。「現在も船の位置については不安が絶えない。まさにエコロジーに対する爆弾だ。 スペイン領海の外にあるからといって、それで問題の深刻さが軽減するわけではない。」 <その他の情報> WWF/Adenaによる資料、地図、海洋汚染撲滅プログラムに関してはこちら ( http://www.wwf.es/prestige.php) 重油まみれ鳥類取扱いマニュアル:SEO/BirdLifeは、バレアール州政府によるPardela
Balear (Puffinus mauretanicus) 保護のための LIFEプロジェクトの一環として重油まみれ鳥類取扱いマニュアルを出版した。 ここには、石油流出の際の活動に関する有益な情報が紹介されており、この件に関心をよせる全ての人に無料で提供されている。 関心をお持ちの報道関係者の申し込みは下記まで。 連絡先
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e-mail address: info@arrobaspain.com