ちょっと前のわたしたち

【No.260】5月9日 Norie * 【No.261】5月16日 Taka
【No.262】5月23日 Meche

No.262

5月23日 Meche(京都)

 最近、育ててるものがある。
白くてピカピカしたその子は、何年か前に“カスピ海ヨーグルト”という名前で日本中に広まった。 だから、もしかしたら、御宅にもうちの子の兄弟がいるかも。

 「簡単に育つから、作って毎日食べなさいっ!」と事あるごとに繰り返す母に、「いりません、猫で手一杯ですっ」と負けずに繰り返していた私。 なのに、ゴールデンウィークに遊びに来ていた母は、私が友達と食事に出掛けた隙に、こそっとそれを置いてった。

 何も知らずに帰ってきた私は、テーブルの上を見て思わず笑ってしまった。 4つのタッパーが、白くてツヤツヤした出来たてのその子を入れて、整列していた。その画が可愛いくて、育てる事にした。母の作戦勝ち。

 それからずっと、毎日欠かさずヨーグルトを食べてる私。こんなこと、スペインにいた時以来。 スペイン人はとってもヨーグルトが好き(だと思う)。 ホームステイ先でも、女子寮でも、レストランでも、しょっちゅうヨーグルトが登場した。お買い物に行けばその種類に目を奪われ、気がつくと、いろんな種類をかごに入れちゃってた。 ちなみに、お気に入りはプルーンが入ったので、苦手だったのはシリアルが入ったやつでした。

 この頃は、日本のヨーグルトも種類が増えてて、ちょっとスペインを思い出したりする。 でも、買わない。 「最近、肌がキレイになったよね」と友達に言われることが増えて、“ヨーグルトのおかげかも・・・”なんてご満悦の私だけど、買わない。

 みんなは家で育ててるからだと思ってるけど、実は違う。 ほんとはヨーグルトがあんまり好きじゃなかったりする。食べなくていいなら、食べたくない。 あはは。 でも、このことは、ピカピカのツルツルで毎日私を待ってくれてる、育ち盛りのカスピ海ちゃんたちには絶対内緒。 惚れた弱みってやつです。

 

No.261

5月16日 Taka(東京)

 先日、スペインに行ってきました。4月25日に成田を出発し、パリ経由のバレンシア着。帰国は5月4日にマドリードを出発し5日に成田帰着。 1年半前に行った旅とほとんど同じ行程での10泊11日(うち機内1泊)。

  出発直前2-3日は仕事の調整などでバタバタ。 これまでのときと比べると、それ以前に必要なものだけはスーツケースに入れていたので荷造りにはさほどてこずらなかったが、しかし、スペインに行くゾ!という実感がまるで湧かなかった。 せっかく旅に出かけるというのに、出発までのワクワクした気持ちを大切にできないようじゃダメじゃないか。 しかもいざ出発し、既に移動中にもかかわらず、まるで東京から大阪へ出張するような感覚。これまでに気付くべきだったが、私の中でどこか何かが欠けている。 忙しいことを理由に、“旅“に出発するまでの過程を楽しめなくしている自分を反省した。 でも、スペインに到着したら一気に気分も高揚。

ひなげし 今回はバレンシア、アリカンテ、マラガ、アンテケラ、マドリードという行程。 マラガではレンタカーを2泊3日分借りてアンテケラまでの移動も車にした。 私は車で周る旅が大好き。 しかも運転が好きなのだ。 フラリと立ち寄りたい場所に寄れ、気になるものを見つけたときにそこで停まれる。 今回は、白いアマポーラ畑を見つけて、そこで長らくぼんやりしていた。 アンテケラの友達にそのことを話したら「アマポーラは麻薬の一種でもあるからあんまり見つめていると不審に思われるかもよ(笑)」と冗談めかして言われたが、目眩がするほどキレイな花畑だった。

 マラガでは、毎度懲りずに向かうペドレガレッホで、これまた毎度お馴染みのEspeto(イワシの炭火焼き)を食べた。 ビールと共にいただく前菜のような感覚だ。 海の砂浜に並ぶ舟のチリンギート(屋台)で焼くイワシは、脂ののり具合に焼き加減、塩加減までもが最高。 ビールを飲みながら両手で10cm大の焼きイワシを持ってがぶりつく。 海風も心地よく、1人前6〜8匹でもあっという間に食べられる。 それからお魚のフリートやパエジャなどを食べ、最後はチュピート(食後酒)をいただく。 このコースをこの場所、このレストランで食べないと、私にとってはマラガに来たことにならない。 何があっても欠かせないお気に入りの場所、お気に入りのレストラン、お気に入りの食べ物なのだ。

 このペドレガレッホという地はマラガの市街地から歩いて30-40分くらいのところにある。 バスなら5分で到着。 私は昔、この海のプリメラリネア(海から1番前の通り)に住みたかった。 そこにもし貸しアパートでもあれば、本当に住みたかった。 でも、住みたいときにはなかなか空室を見つけられなかった。 だからこの海にくるとついついアパートや海の目の前の一軒家物件に目がいってしまう。 キョロキョロしながら遊歩道を歩いていると、なんと、私の理想の地に見つけてしまった。

 「きゃー、プリメラリネアにホテルがあるーーー!」

 思わず悲鳴。絶対、泊まろう!
迷わず玄関をくぐり、今夜泊まりたい旨を伝える。しかし、残念ッ! 空室がない。 明日ならあるけどと言われたが、翌日はもうマドリードへ向けて旅立つ日。 悔しい〜ッ!

 このホテルがどういうところかというと、1階にあるカフェテリアはほとんどプライベートビーチと間違うような海の前。 椅子に腰をおろせばその目の高さと、遠くの水平線がほぼ同じ。 上階にある各部屋には全てテラスが付いていて、どの部屋もオーシャンビュー。 これだけ書けば豪華ホテルみたい〜! でも、ここはペドレガレッホ。 マルベージャやベナルマデナのビーチと比べると、庶民のための庶民のビーチ(?)。 もちろん夏場は外国人でごったがえすが、とにかくスペインの、のんびりとした飾り気のないビーチなのだ。 そんなところにあるホテルだから、ホテルと言ってもオスタルサイズ。 小さい。そのうえ交通の便はちょっぴり不便かも。 でも、泊まればきっと楽園。 海が好き、ちょっぴり庶民の海が好きという方にはとってもステキなロケーションだと思う。 でもオススメシーズンはやっぱ春の初めか秋の終わりかな。

 次回は安いシーズンに10泊でもしたい、そう心に決めて後にした。 さて、せっかくだから紹介します、このホテル。COHI'BA HOTEL
     Cohi'ba Hotel

● COHI'BA HOTEL
Paseo Mari'timo El Pedregal,64(Pedregalejo)
29017 Ma'laga.  www.cohibahotel.com
ハイジーズンは1泊70.73ユーロ、ローシーズンは1泊56.59ユーロ。 お祭りなどのシーズンは73.56ユーロ。ちなみに6月15日〜9月15日まではハイシーズン期。

 さてさて、旅はいつもあっという間。次回はバスクやカンタブリアをゆっくりと巡りたい。 そして事前にじっくりと計画を練って旅に備えたいと思います。 今回は写真をUPするのが間に合わなかったけど、またそのうち紹介しますねん!

 

No.260

5月9日 Norie(バリャドリード)

 ただ今、息子と二人で一時帰国中。

 おじいちゃん、おばあちゃんに毎日もみくちゃに愛されている。
軽トラの荷台に乗せてもらったり、一輪車で電車ごっこをしてもらったり。
畑の草抜きを手伝っていたかと思ったら、鎌を持ってニコニコしているちびを発見して、周りは冷や汗をかいたり。 あれ?ちびがいない!と大騒ぎになりかかったら掘りごたつにもぐって大喜びしている息子が発見されたり。

 血は水より濃し、というやつなのか、スペインではあんなに人見知りがひどかった息子は、親戚が遊びに来るといきなりぺったりとなつく。 日本語シャワーをあびて、急速に言葉を覚えたので社会性も伸びてきたのだろうか。 どちらかというと一人遊びが好きで、近所のおばちゃんや同い年くらいの友だちが一緒に遊ぼうと誘っても無視するばかりだった息子が、自分から「あそぼ」と親戚のおばさんやその娘さんたちを誘う。

 普通より時間をかけて成長するタイプの子どもなんだろうと、頭では理解していてもやはり心配で仕方なかったので、息子のこの変貌がとてもうれしい。
あぁこのまま日本にいた方が彼のためなのではないだろうか、と夢想してしまうほど。 外国に小さいうちから住めば簡単にバイリンガルになれる、というわけではなくて、実は、どこの家庭も子どものスペイン語と日本語の両立には苦心しているものなのだ。うちの子のように発語が遅れるケースもよくあるらしい。

 しかし、まぁ、生まれ故郷から遠く離れた異国で生活することを選んだ両親の間に生まれてきたことは彼の運命でもあるし、「地球規模の男」になれる可能性を信じて(笑)、スペインに戻ってからもしっかり生きていこうと母は密かに決心する。

 そういえば、息子が一番なついたおばさんは、一人でスペインで留守番してくれているパピィ(お父さん)にそっくりで「すべり台を描いて!」とねだる息子は次に必ず「すべり台をすべるパピィを描いて!」と言うのだから。

 今日も孫と精一杯以上に体を使って遊んでくれたおじいちゃんは夜7時くらいからソファーでうたた寝をし、一日に100曲くらい振りつきで歌わせられたおばあちゃんは整骨院に通っている。 感謝してもしきれないくらい。 困ったときだけやってきて助けを頼む嫁と孫でごめんなさい。 どうかいつまでも元気でいてください。

 

 

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