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ついさっき、TVで「ウルルン滞在記」を見ていた。ご存知の方も多いと思うが、これは芸能人が1週間、様々な外国に滞在して様々な生活をする番組だ。今日はポルトガルの古い山間の村だった。スペインに似た風景、スペイン人に似た人々、スペイン語に似た言葉・・・ポルトガルには行ったことがないのに、なぜか懐かしさを感じてしまった。
昔はこの番組が大好きで、スペインロケの時なんかもう欠かさずに見ていたものだった。でも、実はこの番組をまともに見るのはものすごく久し振りだった。今日も見ようと思って見たわけではなく、母が見始めた時にたまたま同じ部屋にいたのでそのまま見ていたというのが実情。思えば、スペイン滞在から3年ちょっと経つけれど、帰国してからはあまり見なくなってしまったのだ。それはなぜか?自分でも「なんで見なくなっちゃったんだろう?」と思ったりする。もちろん色々と忙しくてTVを見る暇がないというのもあるんだけど、それでもほかに見ている番組もあるわけだから。これには、思い当たる大きな理由が1つある。
それは、恥ずかしいけど、見ているとうらやましくて悔しいから。色々事情があってスペインを再訪できないままの自分が。そして、毎回毎回番組の最後に、たった1週間しか滞在せず、通訳を介して会話をしていたその芸能人が滞在先の大勢の人に見送られて涙ボロボロでお別れするのが。
ぶっちゃけて話してしまうと、私は、スペインでは首都マドリードに住んだ後に田舎の村に何ヶ月も滞在していた。でも、日本に帰国する際にその村を出てマドリードに向かうとき、1人の村の友人に頼み込んでマドリードまで車で送ってもらった。その友人もほかに用事があったのに、荷物がたくさんあった上にどうしてもその日に移動しなければならず、しかもほかに頼める人がいなかった私は、空き時間に合わせるから、と言って無理に頼んだのだった。
だから全然ほかの人とゆっくりお別れができなかった。私が日本に帰ってしまうということを、ごく親しい友人以外、村人たちは誰も特別に気にかけていなかった、ほとんど知らなかったというのが正しいのかもしれない。知っていた友人たちすら、特別に見送りをしてくれたわけでもないし、お別れ会を開いてくれたわけでもない。その辺はサバサバしていたというのが実情かも。一緒に住んでいたおばあさんが旅行中だったのだけど、その帰りすら待つ時間がなくて、急いで荷造りをして置き手紙をして出て行った。もちろんあとから電話や手紙で連絡を取ったりはしたけれど、次に訪れる頃にはもうその人たち全員に会えるかどうかもわからない。なんでもっと余裕をもって、スケジュールを調整しておくことができなかったのか。今でもそんな感じで何ヶ月も暮らした村を離れたこと、離れざるを得なかったことが悲しくて、また何ヶ月もいたにもかかわらずそれだけの存在にしかなれなかった自分も悔しくて、とにかく悔やまれて悔やまれて仕方がないのだ。
まあ、過ぎたことをいくら悔やんでも時は戻らないし、仕方がない。それに、そんな中でもいまだに思い出したように電話やメールをくれる友人(スペイン人も、日本人も)もいる。だから、今はただ遠い遠いスペインの地に、ほんの一時期だけ滞在していた私のことを覚えていてくれる人がいることを嬉しく思う。そして、一日も早く、単なる旅行でもなんでもいいからスペインを再訪して、きちんとお別れができなかった友人たちにまた会いたい。そう願う今日この頃である。
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