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とにかく毎日がドタバタ劇。寝る間を惜しんで何かをしている。6月の旅行に向けていろいろなことを頑張れるように気分を高める『ラテン・ベストセレクション』の最新、TakaバージョンCDも作ってみた。トップはリッキー・マルティンの"Jaleo"だ。
このCDを聴いていると元気になる。とにかく、私はノリノリで仕事を片付けていた。そして、寝る間を惜しんで旅程を練り、人と話し、よく飲み、そして、いつも、「どうしてこんなに私は幸せなのだろう? 毎日が楽しくてしかたない」と、アホみたいなことを呟いていた。最近の悩みと言えば、もっとギターの練習しなきゃとか、もっとスペイン語の勉強しなきゃとか、旅程をどうしようとか、痩せなければという程度だった。仕事にうつつを抜かしている場合ではない。もっと、プライベートを充実させなければ!! と本気で思っていた。その、充実のための補充がこの6月の旅行だったのだ。
スペインとキューバの旅行計画にも本格的に熱が入り始めていた。キューバで合流するはずの友達は残念ながら今回は行けなくなり、結局、一人旅での練り直しだった。またも寝る間を惜しんでインターネットとにらめっこをする。日本−スペイン−メキシコ−日本をカバーできる世界周遊券にメキシコ−キューバ間の航空券をプラスすると、航空券代が30万をラクに越えてしまう。これは高すぎ。日本とスペイン、日本とキューバというようにそれぞれを往復した方が安くつくことになる。しかし、それもいかん。ロスタイムが多すぎだ。そこで決めた。スペインに1ヶ月滞在し、その間にキューバに往復すればいい。
スペインの旅行代理店に問い合わせのメールを何通も送り、約700ユーロでキューバとスペインを往復できるチケットも見つけた。これで予算も時間も大幅にカットできることがわかった。完璧だ! 残すは、旅程を確定させるのみとなった。
しかし、そんな矢先、とある仕事関係者から呼び出された。
「6月に本当に1ヶ月間、いなくなるつもり?」「へ? そうですよ」「もう、それは決定させたの?」「な、何か問題でも?」「いや、問題というわけではないんだけど、いや、問題なんです……」「は?」「1ヶ月の旅行というのはちょっと……」「ちょっとって、何が? へ?」「いや、前回の旅行から半年でまた1ヶ月というのはちょっと……」「6月に何かありますかね?」「いや、対外的にね、ちょっと」
つまり、人々が休みを取らない時期に1ヶ月間の旅行に出かけるというのが対外的にまずいという話である。ちなみに私の仕事上の年間スケジュールでは6月と12月が最も休みをとりやすく、調整すれば、それぞれ1ヶ月の休みがとれるのだ。その休みは、誰に迷惑をかけるものでもなく、仕事上になんら支障をきたすものではない。
「私のバケーションをどう使おうとそれはかまわない話では?」「いや、それは日本にいていつでも連絡がとれるということを前提にしているわけで、海外へ出かけるのだけは自粛して欲しい……」「対外的にの意味がわからないので、納得のしようがありませんが……」「今回はとにかく自粛して欲しい。立場を考えて、それでも行くというのであれば、こちらの願いは聞き入れてもらえなかったということで、緊急に対応を考えなければならない」
久しぶりに宇宙人の声を聞いた気がして気が遠くなった。私には、どうしてもわからない。『対外的にマズイ』という言葉の意味がよくわからない。結局、その意味は語られないまま、「自分の立場を考えてせめて2週間で帰ってきて」という話に落ち着いた。とはいえ、私の気分は盛り下がりもいいところ。自分の立場とやらを振り返って、なんらマズイとは思えないが、私にわからないだけなのだろうかと考える。私にはわからないけれど、一般的にはわかる話なのだろうか? 毎日が幸せから、一気に奈落の底へと転落。いまは、鹿児島の実家に戻って、その続きを考えている。さあ、6月はどうしたものか…
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